消費者政策特別委員会について
消費者政策特別委員会は、2001年1月26日、第1回日本工業標準調査会(JISC)/総会において、「国内・国際標準化関連活動(適合性評価制度の構築・運営を含む)に消費者(年齢、性別に偏りのない、また高齢者・障害者の視点にも配慮した消費者全般)の視点を適切に反映させること」を目的に設置された常設の委員会です。
目次
1.消費者政策特別委員会の役割
2.報告書等ダウンロード
3.議事要旨
消費者政策特別委員会の位置づけ

(1)消費者政策特別委員会の役割
- (1) (日本工業標準調査会事務局(経済産業省基準認証ユニット)から定期的に消費者に関連の深い規格の制定・改正状況及び適合性評価制度についての概要説明を受け、消費者に関連の深い標準化分野及び標準化優先課題を特定する。
- (2) 消費者に関連の深い規格等を担当する専門委員会及び分野別技術専門委員会への消費者代表の参加を促進する。
- (3) 消費者に関連の深い規格等を担当する専門委員会及び分野別技術専門委員会に参加している消費者代表との意志疎通を行う。
- (4) 規格の制定・改正及び適合性評価制度に関し、消費者の視点からの提言を取りまとめ、総会に提出する。
(2)報告書等ダウンロード
「標準化における消費者政策の在り方に関する提言書」 2001年4月、消費者政策特別委員会は、規格の制定・改正等に関して消費者の視点から提言案について調査審議するため、"標準化における消費者政策検討ワーキンググループ(主査:西原主計 神奈川工科大学福祉システム工学科教授)"を設置しました。これを受けて同WGは、3回(2001年4月〜8月)にわたって審議し、「標準化における消費者政策の在り方に関する提言書(案)」を取りまとめ、2001年8月29日に同特別委員会に提出して承認されました。提言書は同年9月6日のJISC総会に報告されています。主な内容は以下のとおりです。
「標準化における消費者政策の在り方に関する提言書」のダウンロード(PDFファイル 73KB)
1.「標準化における消費者政策の在り方に関する提言書」
「標準化における消費者政策の在り方に関する提言書」の概要
1.現状
- 我が国における消費者関連の標準化活動及び消費者参加
- 消費者に関連の深い製品・サービスを標準化する際には、ユーザーである消費者の多様なニーズ(環境負荷が少ない、使いやすさ、高齢者・障害者対応等)を十分に考慮することが重要。
- 標準化作業・審議への消費者代表の参加は増えてきているが、原案作成段階や国際標準化活動への参加は未だ十分ではない。
- 消費者保護、環境保全、資源循環等の観点からは、消費者保護(JIS Z 9920 苦情対応マネジメントシステム指針)、環境保全配慮(JIS Q
0064 製品規格に環境側面を導入するための指針)、環境影響評価(JIS Q 14040、JIS Q 14041 環境マネジメント−LCA)等を制定済み。
- 国際的な消費者関連の標準化活動及び消費者参加
- ISO及びIECは、ISO/IEC宣言「標準化への消費者参加に関する宣言」を1977年に採択し、消費者参加の促進を勧告。
- ISO/理事会の下部組織として消費者政策委員会(COPOLCO)を1978年に設置。
- 国内・国際標準化への消費者参加促進策の検討
- 消費者利害に関わる標準化問題に関するフォーラム提供
- 標準化・適合性評価に関する消費者の統合意見やISOにおける新規・改正すべき政策に関するISO理事会への助言
- COPOLCOの最近の成果:ISO/IEC政策宣言「規格作成作業における高齢者・障害者のニーズの配慮」や苦情処理に関する国際規格の必要性勧告等
- IECでは消費者問題を扱う委員会はなく、ISO/COPOLCOと協力関係にある(COPOLCOの会議に参加・文書の併行回付による情報交換)。
- 経済協力開発機構(OECD)、国際消費者機関(CI)はCOPOLCOとリエゾンを組み、関係会議に参加。
2.提言の内容
- 特定標準化分野
消費者に関連の深い7分野を特定し、優先課題、マーク制度、消費者の参加を促進
- 高齢者配慮・障害者配慮
- 高齢者・障害者の自立した生活及び社会的活動を促進するための製品や高齢者・障害者の利用環境に配慮した標準化の推進が必要。
- 消費者保護
- 法規では十分保護されない分野において、任意規格である標準を活用し、商品情報提供のためのルールや消費者保護のために事業者が遵守すべきルールなどを定めることが有益。
- 多種多様なサービスが消費者に提供され、取引形態も電子商取引等多様化し、消費者の理解やサービス内容の比較が困難化。
- COPOLCOにおける消費者保護の標準化動向を注視しつつ我が国の標準化を推進。
- 健康・安全性の確保
- 健康、生命に危険を及ぼす可能性の高いダイオキシンなどの化学物質について、安全基準のベースとなる統一した測定方法を中心に標準化を推進。
- 製品の安全性確保の観点から、法規に引用される標準を充実する。特に、子供・高齢者・障害者などの体型、行動、身体(運動)機能を考慮することが重要。
- 環境保全・資源循環
- 消費者へのリユース製品、リサイクル製品、省エネ製品の適切な情報提供の仕方、有害物質の含有が少ない製品であることの情報提供の仕方等を標準化。
- これら製品が優先使用されることによって、3R、環境保全に資することが可能。
- 互換性の確保
- 互換性の確保は消費者の不必要な負担を軽減する。その際、技術開発との兼ね合いが重要。
- 標準化対象の選定、内容に留意するとともに、製品開発の方向性を見極めつつ消費者の利便性確保の観点から標準化を推進。
- 製品情報提供
- 製品販売時の、品質性能、組成、寸法、安全性、使用・取扱方法など適切な情報提供が、消費者にとっては購入に伴うリスクの最小化に繋がる。
- リユース製品については、使用履歴など販売者にとって不利となるような情報であっても消費者には重要な情報である場合があることに留意。
- 販売形態に応じた適切な情報提供の在り方について検討が必要。
- ユーザビリティ(使いやすさ)、快適性の向上
- より多くの消費者に対するユーザビリティ・快適性、暮らしの質の向上に寄与するため、人間特性を考慮した基本的ユーザビリティを確保するためのガイドライン、評価方法規格等の標準が必要。
- 優先標準化課題
7分野のうち消費者の意見を優先的に反映させる必要のある緊急の標準化課題を特定
- ISO/IECガイド71「規格作成作業における高齢者・障害者ニーズの配慮指針」
- ISO/IECガイド゙71(2001年秋発行)の標準化
- ISO/IECガイド71を基本とした分野別配慮指針の標準化。消費生活製品や情報機器など各製品規格へ、ガイドの考え方を反映させる。
- 消費者保護
- 極微量化学物質、健康に影響を与える化学物質の測定方法
- ダイオキシン類、外因性内分泌かく乱物質(いわゆる環境ホルモン)、シックハウス症候群・化学物質過敏症の原因とされている化学物質などの測定方法等の標準化。
- 循環型社会の構築に向けた情報提供
- リユース製品の最低限の安全確認方法、使用履歴の情報提供方法、リサイクルのための分別廃棄指針などの標準化について検討。
- ユーザビリティの向上
- 家電製品、家庭用情報機器などについて、用語、操作図記号、配慮ガイドライン、ユーザビリティ設計指針、ユーザビリティ評価方法などの標準化について検討。
- 操作情報の提供方法では、高齢者・障害者にとっても識別しやすくする配慮が必要。
- 適合性評価制度(マーク制度)における課題
消費者の多様なニーズに適合したマーク制度のあり方検討
- JISマークは、消費者にとって一定の品質・性能を保証するマークとして認知度が高い。
さらに消費者は、JISマーク商品が、地球環境問題や健康・安全志向、使いやすさ、リサイクル材料の使用、高齢者・障害者配慮など多様なニーズに適合していることを求めている。
- 一方、マークの目的や意味、評価のための技術基準、実施者など適合性評価手続きに関する情報提供が十分ではなく、消費者はマークについて十分理解していない。
- JISマークの在り方について、適合性評価部会/JISマーク制度専門委員会は以下の問題意識に留意し、JISの制定等を審議する標準部会と連携しつつ検討することが必要。
- 社会的ニーズに対応した目的付記JISマークの普及・促進
- JISマークの表示方法としてカタログ、ホームページ上などでの表記、及び製品によっては適切な方法で視覚障害者に対して周知する方法を検討
- JISマーク以外の第三者認証や自己適合宣言によるマークを含めて、マーク制度実施者による広報・普及活動が重要。
- 特定7分野における標準化作業への消費者の参加促進
- 消費者ニーズの把握及び標準化課題
- 消費者関係団体が連携して一元的に取り組むためのシステム構築を期待。
- JISCとして、消費者関係団体と意見交換、標準化ニーズ調査、ホームページの活用等によるニーズ把握。
- 消費者ニーズを標準につなげるため、消費者政策特別委員会又は各(技術)専門委員会が業界団体等の利害関係者と意見調整、標準化の実行可能性の調査・検討。
- 標準化作業への消費者参加の促進
- 特定標準化分野(7分野)に係るJIS原案作成委員会及び国内審議委員会に消費者代表の参加が必要であり、関係委員会・団体に対して周知する。
- 消費者関係団体における地方組織や関係組織を活用してち密な情報伝達方法を推進。
- 電子メール、JISCホームページの利用、電子会議の開催などIT技術の活用が有用であり、具体的方策について消費者政策特別委員会において検討。
- 標準化活動に関する消費者への普及・啓発
- 準化の意義等を説明したパンフレット作成、消費者の視点での国内・国際標準化プロセス解説書作成、標準化シンポジウム開催
- 消費者関係団体による標準化勉強会、普及・啓発活動の実施
- 消費者代表自らが資料の作成、ホームページ掲載記事の作成、広報活動への参加に関わることが重要。また、関係団体間での情報交換・連携を図ることも必要。
- JISCとして、情報提供等できる限りの支援が必要。
- ISO/COPOLCO活動への積極的貢献
- 国際的な消費者政策委員会であるISO/COPOLCOに積極的、継続的に参加し、その動向を把握していくことが重要。
- 我が国の消費者関係団体が自ら率先してCOPOLCOに参加することを期待。
- 消費者団体等として国際会議の場で活躍できる専門家の育成が必要。JISCとして研修制度の活用など支援を行う。
- 消費者団体において、COPOLCOのインターネットを使った電子会議や電子メールによる情報提供に対応できるようIT化促進が重要。
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(3)消費者政策特別委員会の資料等