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各地域の標準化機関との連携

太平洋地域標準会議(Pacific Area Standards Congress:PASC)

 PASCは、1972年に米国が太平洋沿岸地域内の産業標準化を推進するとともにISO/IECなどの国際標準化機関に対する共通意見の形成を行う必要性を訴えて、豪州、カナダ、日本等に働きかけた結果、設立が決定され、1973年に第1回会合が開催されました。 PASCは2023年6月現在、27の環太平洋地域の国家標準化機関メンバーにより構成され、以下の課題に取り組んでいます。

  • 太平洋地域諸国間の標準化に関する情報交換を行い、ISO/IECなど国際標準化機関における太平洋地域諸国の国際標準化活動を支援すること。
  • 太平洋地域諸国が国際標準化機関に意見を提言するための場を提供すること。
  • 太平洋地域諸国からPASCへの提言に基づき、国際標準化機関が太平洋地域諸国のニ-ズに合った国際規格を制定するように国際標準化機関と連携を図ること。

 我が国は、産業標準化法第三条に基づき設置された日本産業標準調査会(JIS)(事務局は経済産業省基準認証担当課室)がメンバーとなっており、1976年、1992年、2005年及び2018年にPASC総会を日本で開催しました。また、2008年から2013年まで2期6年間にわたり、PASC事務局を務めました。

直近の会合

 2023年5月31日から6月2日、第45回PASC総会がヌメア(ニューカレドニア)において開催されました。第45回PASC総会は、太平洋地域標準委員会(Pacific Regional Standards Committee:PISC)の総会と同時開催され、PASC/PISC合同ワークショップ、ISO/IEC/ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector:国際電気通信連合電気通信標準化部門)との合同セッション、PASC戦略計画2021-2025レビューセッションなどが実施されました。PASC/PISC合同ワークショップは、「標準化を通した気候変動対応」をテーマとして、PASCメンバーとPISCメンバーの島嶼国との間で、気候変動の影響を最も受ける地域の脆弱な立場にあるメンバーを支援するための国際標準化活動等について意見交換を行いました。合同セッションでは、ISO/IEC/ITUの地域エンゲージメント政策に関する説明を踏まえた意見交換が行われました。また、PASC総会の機会を利用して、日本から、サステナブル・モビリティ及び災害非常食に関する国際規格提案への協力要請、小口保冷配送に係る国際規格の普及啓発及び国際標準化機関選挙への日本からの立候補者への支持要請を行いました。

CEN(欧州標準化委員会)/CENELEC(欧州電気標準化委員会)との協力枠組

 JISCでは、電気電子分野に係る欧州標準化機関であるCENELECとの間で2005年10月に、ISOに対応する分野の欧州地域での標準化を推進するCENとの間で2008年6月に、それぞれ協力関係の強化を目的とした覚書(MOU)を締結し、包括的な協力関係を構築してきました。
 2014年11月、これらのMOUを一本化し、CEN/CENELEC-JISC協力協定を締結しました。 以降、協力協定に基づき、事務局間の定期的な会合の実施、それぞれの総会への相互オブザーバー参加、合同作業部会の設置、規格開発委員会へのオブザーバー参加などの協力活動を実施しています。

直近の事務局間会合

 2024年4月、ベルギーのブリュッセルにおいてCEN/CENELEC-JISC事務局間会合を開催しました。標準化政策及び海外との標準化協力活動について、日欧双方の最新情報の交換を行いました。また、日本からサイバーレジリエンスや循環経済について、国際標準化に向けた協力を呼びかけ、今後の協力に向けたきっかけとなりました。そのほか、進行中の協力案件に関する活動状況の報告及び今後の見通しに関する情報共有等を実施しました。
また、CEN/CENELEC-JISC協力協定は締結から10周年を迎えました。
(詳細はこちら)

 

北東アジア標準協力(Northeast Asia Standards Cooperation:NEAS)フォーラム

 北東アジア地域の三カ国(日本、中国、韓国)における標準化の取組について、それぞれの国内関係団体との連絡調整機能を強化し、標準化活動における協力、情報交換、規格の共同提案等、個別分野での協力を促進することを目的として、2002年からNEASフォーラムを実施しています。三カ国の国家標準化機関(日本:JISC、中国:中国国家標準化管理委員会(SAC)、韓国:韓国技術標準院(KATS))及び規格協会が事務局となり、持ち回りで毎年1回総会を開催しています。総会には例年、上記機関及び標準化専門家ら100人以上が参加し、三カ国の標準化政策・活動に関する最新情報を交換するほか、国際標準化に向けて三カ国で協力したい個別案件について議論を行い、その後の連携活動に繋げています。

直近の会合

 2023年7月、日本がホスト国となり、東京都内において、第21回NEASフォーラムを開催しました。日本、中国、韓国の国家標準化機関、規格協会、民間の標準化専門家など標準化関係者約150名が対面又はオンラインで参加しました。三か国の標準化政策・活動に関する情報交換を行ったほか、国際標準化機構(ISO)中央事務局及び国際電気標準会議(IEC)アジア地域事務局の代表者が参加し、アジア地域における地域関与政策について講演を行いました。

 また、三か国共同で個別案件の国際標準化に向けた協力を実施する提案について議論が行われました。日本からは、「人間工学的な安全性と快適性を確かなものとする国際標準化」と「魚類の鮮度の試験方法」に関する国際標準化協力を提案しました。これら提案について、後日三か国が合意すれば、三か国の専門家による作業部会が設置され、連携活動が開始されます。

 NEASフォーラムに併せ、日中韓共同ヤング・プロフェッショナル・プログラム(標準分野における若手人材育成プログラム)を初めて実施しました。

 NEASフォーラムにおける活動を通して、北東アジア地域における標準化協力が促進され、国際標準化活動の前進に貢献することが期待されます。

         

 (関連ページ)
第21回北東アジア標準協力フォーラムを東京で開催しました

 

日中韓常設委員会(Standing Committee)会合

 2010年、第3回日中韓サミットにおいて、「日中韓標準協力に関する共同声明」が発表されました。この共同声明において、国際標準化の促進やその後の北東アジア地域を通じた標準調和のために、NEASフォーラムを最大限に活用することが決意されています。

 本共同声明を受け、日中韓で、標準化協力に関する覚書を締結しました。本覚書において、日中韓政府において標準化を担当する政府高官により構成される常設委員会(Standing Committee)の設置が合意されました。常設委員会は、NEASフォーラムに参加し、同フォーラムを活性化することが合意されており、NEASフォーラムに合わせて、毎年会合を開催しています。

直近の会合

 2023年7月のNEASフォーラムに合わせて開催した日中韓常設委員会では、日中韓共同による標準化分野における若手人材育成プログラムのより効果的な実施について意見交換を行いました。また、個別分野における国際標準化協力等について議論を行いました。

 

JISC/IEC-APCF(Asia-Pacific Cooperation Forum)セミナー

 JISC/IEC-APCF人材育成セミナー(旧称:JISC/IEC-APSG人材育成セミナー)は、IECアジア太平洋地域センターとの共催により、2002年より開催しています。本セミナーは、アジア太平洋地域におけるIECでの国際標準化活動を活性化するための専門家育成とネットワーク構築を目的としています。セミナーのテーマは毎年見直されます。

直近の会合

2023年12月にジャカルタ(インドネシア)で開催されたセミナーのテーマは、「次世代自動車の国際標準化-カーボンニュートラルの実現に向けて-」でした。IEC TC21(蓄電池)、TC69(電動道路車両・産業車両用の電力/エネルギー伝達システム)、TC105(燃料電池技術)の標準化活動が紹介され、議論が行われました。  

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