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産業標準化について

 標準化( Standardization)とは、「自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化する事柄を少数化、単純化、秩序化すること」です。 また、標準(=規格: Standards)は、標準化によって制定される「取決め」と定義されます。

 産業標準化の意義は、具体的には、自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化してしまう「製品」や「サービス」などについて、 ①互換性・インターフェースの整合性の確保、生産効率の向上、品質の確保、 ②安心・安全の確保、消費者保護、 ③正確な情報の伝達・相互理解の促進、 ④環境保護(省エネ、リサイクル等)、 ⑤高齢者・障がい者への配慮、 ⑥研究開発による成果の普及、企業の競争力の強化、貿易の促進など、それぞれの観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し、 これを全国的に「統一」又は「単純化」することであると言えます。

 

JIS( Japanese Industrial Standards)とは

 JIS(日本産業規格)とは、我が国の産業標準化の促進を目的とする産業標準化法(昭和24年法律第185号。以下単に「法」という。)に基づき 制定される任意の国家規格です。
 なお、JISが法令の技術基準などに引用される場合には、その法令などにおいて強制力を持つことになります。
※令和元年7月1日の法改正によって 工業標準化法から 産業標準化法へと名称が変更になりました。
※規格総数  10,966規格(令和6年3月末現在)

 JISは、法に基づく手続きを経て、主務大臣が制定又は改正を行います。また、制定又は改正の日から少なくとも5年以内に見直しが行われ、 そのJISを主務大臣が確認(そのまま存続する。)、改正又は廃止を行います。JISの制定等が行われると、官報に名称、番号並びに制定、改正等の別及びその年月日が公示され、 その内容は、規格票としてこのホームページに掲載されます。

 

 JISには、次に示すように固有の番号が付いています。この番号は、部門記号を表すアルファベット一文字と分類番号を表す4桁の数字 (対応国際規格との整合の観点から5桁以上の数字もあります。)との組合せからなります。この固有の番号を用いることで、 仕様書、契約書などにおいて規格名称を記載することなく、取引や調達などを行うことができます。

例 JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼

 ※アルファベットのGは(鉄鋼)区分を表す

 なお、JISは改正が行われた場合、原則、最新版がその効力を有することになります。 そのため、このホームページで掲載しているJISや出版されている規格票には、最新版かどうか判別できるように、 次に示すような最新の制定又は改正の年を表す西暦の4桁の数字が記載されています。
※限られた部分だけの改正にとどまる場合などに、追補改正が行われることもあります。

 法令に引用される場合や取引で用いる仕様書などにおいては、どの版のJISを適用するのか明確にするため、 JISの番号に西暦4桁の数字を併記することがあります。
 なお、JISの改正は、技術的動向や市場実態、国際規格との整合化等の観点から行われ、旧版のJISは効力を持たなくなるため、 常に最新版のJISを適用することが望まれます。

例 JIS G 3112:2010

 ※JIS G3112は昭和39年(1964年)に制定されているが、最新版は、直近で改正を行った平成22年(2010年)の版であることを示している。
図:JISの検索画面
※「最新確認年月日」は、法に基づく見直しの結果、確認が行われた公示年月日を示しており、2010年2月22日に改正公示されたJISがそのまま存続して効力を有していることを意味している。

○部門記号一覧表

A(土木及び建築)
一般・構造/試験・検査・測量/設計・計画/設備・建具/材料・部品/施工/施工機械器具
B(一般機械)
機械基本/機械部品類/FA共通/工具・ジグ類/工作用機械/光学機械・精密機械
C(電子機器及び電気機械)
測定・試験用機器用具/材料/電線・ケーブル・電路用品/電気機械器具/通信機器・電子機器・部品/電球・照明器具・配線器具・電池/家電製品
D(自動車)
試験・検査方法/共通部品/エンジン/シャシ・車体/電気装置・計器/建設車両・産業車両/修理・調整・試験・検査器具/自転車
E(鉄道)
線路一般/電車線路/信号・保安機器/鉄道車両一般/動力車/客貨車/綱索鉄道・索道
F(船舶)
船体/機関/電気機器/航海用機器・計器/機関用諸計測器
G(鉄鋼)
分析/原材料/鋼材/鋳鉄・銑鉄
H(非鉄金属)
分析方法/原材料/伸銅品/その他伸展材/鋳物/機能性材料/加工方法・器具
K(化学)
化学分析・環境分析/工業薬品/石油・コークス・タール製品/脂肪酸・油脂製品・バイオ/染料原料・中間物・染料・火薬/顔料・塗料/ゴム/皮革/プラスチック/写真材料・薬品・測定方法/試薬
L(繊維)
試験・検査/糸/織物/繊維製品/繊維加工機器
M(鉱山)
採鉱/選鉱・選炭/運搬/保安/鉱産物
P(パルプ及び紙)
パルプ/紙/紙工品/試験・測定
Q(管理システム)
標準物質/管理システム等
R(窯業)
陶磁器/耐火物・断熱材/ガラス・ガラス繊維/ほうろう/セメント/研磨材・特殊窯業製品/炭素製品/窯業用特殊機器
S(日用品)
家具・室内装飾品/ガス石油燃焼機器・食卓用品・台所用品/身の回り品/はきもの/文房具・事務用品/運動用具/娯楽用品・音楽用品
T(医療安全用具)
医療用電気機器類/一般医療機器/歯科機器・歯科材料/医療用設備・機器/労働安全/福祉関連機器/衛生用品
W(航空)
専用材料/標準部品/機体/エンジン/計器/電気装備/地上設備
X(情報処理)
プログラム言語/図形・文書処理・文書交換/OSI・LAN・データ通信/出力機器・記録媒体
Y(サービス)
一般・共通/産業機械
Z(その他)
物流機器/包装材料・容器・包装方法/共通的試験方法/溶接/放射線/マイクログラフィックス/基本/環境・資源循環/工場管理・品質管理

 

JISと国際規格

 世界経済のボーダレス化が進み、物・サービスの国際取引が増大する中、ISOやIECなどの国際規格の重要性が増しています。 国際規格と各国規格との整合化を図ることにより、製品や技術は国を越えて使えるようになり、国際的な貿易の円滑化に寄与できることが 期待されるからです。

 JISについても、平成7年のWTO(世界貿易機関)/TBT協定(貿易の技術的障害に関する協定)発効に伴い、 国際規格との整合化が行われてきました。
 また、令和元年7月1日の法改正によって、法目的に国際標準化の促進が追加されました。

 

産業標準予備原案(PD)制度について

 JIS制定の促進を図ることを目的とした標準仕様書(TS)制度及び標準報告書(TR)制度に、令和5年8月、産業標準予備原案(PD)制度が新たに加わりました。

 PD制度は、国際規格のJIS化等の際に、JISの原案作成に先立ち、JIS原案の基礎となる情報(国際規格の簡易翻訳物等)を「産業標準予備原案(PD: Preliminary Draft for JIS)」として公表することにより、関係者の幅広い意見を集め、オープンな議論を推進し、コンセンサスの形成を促し、速やかなJISの原案作成に寄与することを目的とした制度です。 PD制度の具体的な利用方法等についてはこちらをご覧下さい。

 PD制度の実施要領については こちら をご覧下さい。

 

標準仕様書(TS)制度・標準報告書(TR)制度について

 先端技術分野等の技術進歩の早い分野におけるJISとして制定するには熟度の低いもの等について、迅速かつ適切に標準仕様書(TS: Technical Specifications)又は標準報告書(TR: Technical Reports)を公表することにより、オープンな議論を推進し、コンセンサスの形成を促し、JIS化の促進を図る制度です。

 TS制度及びTR制度の実施要領については こちら をご覧下さい。

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