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工業標準化について

標準化(Standardization)とは、「自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化する事柄を少数化、単純化、秩序化すること」ということ ができます。 また、標準(=規格:Standards)は、標準化によって制定される「取決め」と定義できます。標準には、強制的なものと任意のものがありますが、一般的には任意のものを「標準(=規格)」と呼んでいます。

工業標準化の意義は、具体的には、自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化してしまう「もの」や「事柄」について、経済・社会活動の利便性の確保(互換性の確保等)、生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)、公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)、技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)、安全や健康の保持、環境の保全等のそれぞれの観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し、これを全国的に「統一」又は「単純化」することであると言えます。

 

JIS(Japanese Industrial Standards)とは

JIS(日本工業規格)とは、我が国の工業標準化の促進を目的とする工業標準化法(昭和24年)に基づき制定される国家規格です。

JISは、工業標準化法に基づく手続きを経て、制定又は改正されます。また、法律に基づき、制定又は改正から5年以内に見直しが行われ、当該規格をそのまま存続(確認)、改正又は廃止がされます。また、制定等のプロセスを図に示します。

 

JISには、それぞれに番号が付いています。この番号は、分野を表すアルファベット一文字と4桁から5桁の数字との組合せからなります。

JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材

アルファベットのGは(鉄鋼)分野を表す

A(土木及び建築)
一般・構造/試験・検査・測量/設計・計画/設備・建具/材料・部品/施工/施工機械器具
B(一般機械)
機械基本/機械部品類/FA共通/工具・ジグ類/工作用機械/光学機械・精密機械
C(電子機器及び電気機械)
測定・試験用機器用具/材料/電線・ケーブル・電路用品/電気機械器具/通信機器・電子機器・部品/電球・照明器具・配線器具・電池/家電製品
D(自動車)
試験・検査方法/共通部品/エンジン/シャシ・車体/電気装置・計器/建設車両・産業車両/修理・調整・試験・検査器具/自転車
E(鉄道)
線路一般/電車線路/信号・保安機器/鉄道車両一般/動力車/客貨車/綱索鉄道・索道
F(船舶)
船体/機関/電気機器/航海用機器・計器/機関用諸計測器
G(鉄鋼)
分析/原材料/鋼材/鋳鉄・銑鉄
H(非鉄金属)
分析方法/原材料/伸銅品/その他伸展材/鋳物/機能性材料/加工方法・器具
K(化学)
化学分析・環境分析/工業薬品/石油・コークス・タール製品/脂肪酸・油脂製品・バイオ/染料原料・中間物・染料・火薬/顔料・塗料/ゴム/皮革/プラスチック/写真材料・薬品・測定方法/試薬
L(繊維)
試験・検査/糸/織物/繊維製品/繊維加工機器
M(鉱山)
採鉱/選鉱・選炭/運搬/保安/鉱産物
P(パルプ及び紙)
パルプ/紙/紙工品/試験・測定
Q(管理システム)
標準物質/管理システム等
R(窯業)
陶磁器/耐火物・断熱材/ガラス・ガラス繊維/ほうろう/セメント/研磨材・特殊窯業製品/炭素製品/窯業用特殊機器
S(日用品)
家具・室内装飾品/ガス石油燃焼機器・食卓用品・台所用品/身の回り品/はきもの/文房具・事務用品/運動用具/娯楽用品・音楽用品
T(医療安全用具)
医療用電気機器類/一般医療機器/歯科機器・歯科材料/医療用設備・機器/労働安全/福祉関連機器/衛生用品
W(航空)
専用材料/標準部品/機体/エンジン/計器/電気装備/地上設備
X(情報処理)
プログラム言語/図形・文書処理・文書交換/OSI・LAN・データ通信/出力機器・記録媒体
Z(その他)
物流機器/包装材料・容器・包装方法/共通的試験方法/溶接/放射線/マイクログラフィックス/基本/環境・資源循環/工場管理・品質管理

 

JISと国際規格

世界経済のボーダレス化が進む中、物・サービスの国際取引が増大し、ISOやIECなどの国際規格の重要性が増しています。国際規格と各国規格との整合化を図ることにより、製品や技術は国を越えて世界共通で使えるようになり、国際的な貿易の円滑化に寄与できることが期待されるからです。

JISについても、平成7年のWTO(世界貿易機関)/TBT協定(貿易 の技術的障害に関する協定)発効に伴い、国際規格との整合化が行われてきました。

 

TS及びTR制度について

本制度は、先端技術分野等の技術進歩の早い分野において、JISとして制定するには熟度の低いものについて、迅速かつ適切に標準仕様書(TS)又は標準報告書(TR)として開示することにより、オープンな議論を推進し、コンセンサスの形成を促し、JIS化の促進を図るためのものです。

この制度は、ISO(国際標準化機構)のTS制度及びTR制度と同じ趣旨の制度です。

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